日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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112四.外国人ムスリム学生の活動この時代になると少数ではあったが、在日外国人ムスリム留学生を中心にした布教活動が始まった。日本のいわば一流大学で学ぶ彼らは、日本の風土が好きで日本語をよく理解した。そして1961年には「ムスリム学生協会」を組織したのである。その主な学生にはサーリハ・サマライ(イラク)、オマル・ムーサ(スーダン)、アブドッラハマーン・シッディーキ(パキスタン)、アブドゥルバースィト・セバイ(エジプト)らが挙げられる。彼らは生まれながらのムスリムとして、イスラームの知識と語学力で、未だ不十分だった日本人ムスリムのイスラーム知識をよくカバーした。もう一人忘れてならないのは、日本におけるアラビア語の普及に貢献し、イスラームの布教にも熱心だった、ハサン・エルサムニー(エジプト)である。寛大なイスラームの解説と美しいクルアーンの読誦には、誰もが魅了された。日本人婦人と結婚されたこともあり、多くの日本人に知遇を得、布教活動の力となった。五.「日本ムスリム協会」の活動協会活動は発足以来、ムスリムと非ムスリムのイスラーム専門学者や知識人との協力関係にあった。しかし1963年には、そうしたイスラーム専門学者たちによる社団法人「日本イスラム協会」が学術

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