日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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116するなどの検討が大きな課題であろう。六.「石油危機」と日本におけるイスラーム1973年の「石油危機」を契機にして、日本人のイスラームに対する関心が一気に高まり、国も企業も熱い視線をイスラーム産油国に向けた。日本ムスリム協会が開講した「アラビア語講座」はどのクラスも満員だった。この時代の特記事項として挙げられるのは、1974年に「イスラミックセンター・ジャパン」が東京に設立されたことである。この設立に関わった主要メンバーは、サーレハ・サマライ他かつての「ムスリム学生協会」の人たちであった。日本人ムスリムでは「日本ムスリム協会」会長を体験した斉藤、渡辺、木場、小村、黒田壽郎(ヒシャーム)が参画した。情報誌『アッサラーム』や日本語のイスラーム解説書を発行し、またシンポジウムや学会を開催して、日本人のイスラーム理解に貢献した。一方「日本ムスリム協会」の活動の中心は、留学経験のある若い会員に移り、固有の活動を展開するようになった。(一) その最も大きな課題は三田訳『日亜対訳・注解 聖クルアーン』の改訂版の発行であった。読者の利便性を考慮しながら日本語訳をさらに検討し、携帯に便利な縮小版にしたのもこの時期である。

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