日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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141統計から見た日本のイスラームことも可能である。何らかの手続きに使用するための入信証明書が必要でない限り、こうして入信する人の数はカウントされていない。また、外国で入信する者も多数いる。イスラーム諸国に長期滞在し、イスラームに感化されて入信するケース、または国際結婚で入信するケースなどである。最も近いイスラーム国マレーシアの首府クアラルンプール市の日本人ムスリムは、少なく見積もっても数十人おり、ムスリムがマイノリティーのシンガポールですら、イベントに20人以上の日本人ムスリムが集まってくる一 ことを考えれば、相当数の日本人ムスリムが海外に在留し、その大半が海外で入信していることがわかる。さらに、近年では、日本人の入信数だけで日本人ムスリム数を表すことはできなくなっている。それは、すでに第二世代、第三世代の日本人ボーンムスリムの時代となっているからだ。彼らは、両親がムスリムであれば自動的にムスリムであって、入信の手続きは踏んでいない。彼らの存在は、イスラーム団体の会員に登録しない限りカウントされることはない。また、外国人の帰化者も日本人ムスリムの定義に合致しているので、日本人ムスリムとしてカウントされなければならない。このように考えると日本人ムスリムの数を集計することは不可能に近い。ひとつの試みとして、愛媛県を例にとって考えてみよう。愛媛県にはふたつの礼拝施設があり、その存在が日本人ムスリムの発掘に大きな役割を担い、現在判明している日本人ムスリムの数は40名である。内訳は、国際結婚による入信者13名、国際結婚以外の入信者7名、ボーンムスリム約20名、帰化者0名である。愛媛県の人口が1,467,815人二 であり、全国の人口が127,767,994人二 であるから、愛媛県には全国の約1・14%の人口がいることになり、その比率で計算すると国内には約3,509名の日本人ムスリムが居ることになる。実は、これらの比較に使われた数字自体には問題が

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