日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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176イスラームを遠ざける複数の要因奥田 イサムさんよりご紹介に預かりました、奥田です。今回、サウジアラビア王国大使館 文化部の呼びかけに応じる形で当座談会が開催の運びとなりましたが、研究や文化・商業活動などを通じてイスラーム世界と日常的に関わってきた我々自身、「日本において、アラブ・イスラーム文化はきちんと認識されていないのではないか」という疑問を、さまざまな場面で感じてきたことと思います。とりわけ2001年9月11日に引き起こされたアメリカでの同時多発テロ(9・11)と、その後の相次ぐ自爆テロなどの報道によって、イスラームに対するネガティブなイメージに拍車がかかったことは否定できません。また、もともと日本には、オウム真理教のような新興宗教に対する警戒感から発した、宗教アレルギーともいえる土壌があります。そこへイスラームへのオリエンタリズム的な誤解が加わり、さらに教育の現場に立つ私自身の実感として申しますと、現代の日本には「自分のことは好きだが、他人には関心がない」という内向的な若者が増えつつある。そういった複数の要因があいまって、イスラームは多くの日本人にとって、いまだなじみ【第一部】誤解されるイスラーム、その真の魅力に迫る

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