日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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195座談会 日本人が語る―イスラームと我々の未来ないものです。逆にいえば、信頼関係さえ築くことができれば証明書も必ず出てくる。企業人というのは実に意欲的で、イスラーム社会のマーケットとしての潜在性を教えると一生懸命学んでくれます。根幹は不動。だが枝葉末節は変化していい森 とはいえ、「イスラームについて学ばなくてはならない」というのは、ムスリム自身にもいえることなんですよ。イスラームの根幹を勉強せず、慣習だけに従って暮らすことで非ムスリムの方に誤解を与えているケースがあまりにも多い。片山 一口にムスリムといっても、世界にはイスラーム教国が45ヶ国もありますからね。その一部が特殊な意見や慣習を日本に持ち込んで、一般の人に近寄りがたい印象を与えるのはとても危険です。奥田 私も経験がありますよ。とある地域の講演に招かれたとき、「男性が女性を見てはまずいので、男女別で講演してほしい」とリクエストされました。あまり過度にローカルルールを適用してしまうと、地域住民とうまくやっていけませんよ、と説得しましたが。森 たとえば、イスラームではお酒の席に出ることが禁止されています。しかし、「自分は飲まないけれど、イスラームのすばらしさを理解してもらうため酒宴に臨席する」という解釈は成り立つ、それがイスラームです。民族衣装を身にまとうという戒律も大切ですが、街中でその姿を見た一般の方が引いてしまう気持ちも理解できる。イスラームも、合わせられること、変えられるものは、おおいに検討すべきですよ。1970年代にはカメラを向けることさえ考

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