日本に生きるイスラーム ―過去・現在・未来―
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2まにとって、さらなるイスラーム理解の扉を開く鍵となることを願ってやみません。本の執筆者と構成本書の最大の特色は、第一線で活躍しておられるイスラーム研究者ならびにイスラームに帰依し実践しておられる方々が、それぞれの視点からイスラームの真価について語ってくださっていることでしょう。第一章では、7世紀にアラビア半島にはじまり、いまや世界人口の約3人にひとりがムスリム(イスラーム教徒)といわれるまでに広がったイスラームが、どのようなものであり、いかにして各地へ伝播していったのかをグローバルな視点から俯ふ瞰かんします。 第二章では、日本人ムスリムの先達たちの信仰と、胸を打つ真摯な実践がいきいきと語られています。また、イスラームと日本仏教がその真髄において意外なほど共通しているという比較文化論的視座は、イスラームが日本人の心に響くものを多く宿していることを示すとともに、宗教間対話の重要性と可能性を示唆するものとなっています。そして第三章では、座談会形式で、6人の先生方に、自らのイスラームとの出会い、日本とイスラーム諸国との関係、そして日本社会におけるイスラームの価値と将来の展望など縦横無尽かつ闊かっ達たつな論議を繰り広げていただきました。イスラームが各地の土着文化と融合し、発展してきた歴史そのままに、今、ここ日本において新しいイスラームの萌芽を感じさせるものとなりました。

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