サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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117サウジアラビアと私といわれるし、総合投資院のセンテニアル基金による起業支援計画でも、多くの女性の企業家が資金の支援を受けている。確かにこれまで、特に公の場で女性はいろいろな規制を受けていた。自動車の運転は依然認められないし、男性の保護者なしで外出できない。これについては、これらの規制は女性を差別するのではなく、女性を保護するのが目的であるとの説明もなされてきた。ただサウジアラビアの社会における女性の地位も少しずつ変わってきている。ジェッダでは女性のアバヤの着方についての宗教警察の取締りが緩んできたと聞いている。諮問評議会のメンバーは男性のみであるが、2006年7月に女性の非常勤顧問が認められた。女性の地位も、変化はラクダの歩みを思わせるように緩やかではあるが、確実に変わってきている。サウジアラビアは自らの尺度で「近代化」の道を進んでいるといえる。終わりに以上私のサウジアラビア在勤中の体験をいくつか挙げて、感じたところを述べたが、私のサウジアラビア勤務時代と比べて、日本とサウジアラビアの関係は飛躍的に進展したというのが実感である。要人往来では2006年にスルターン・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・サウード皇太子兼国防・航空相兼総監察官が来日し、両国間の戦略的・重層的パートナーシップの確立につき合意した。両国関係はまさに戦略的、重層的なものになりつつあるという感じがする。

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