サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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130私は今回の赴任において、この関係を更に止揚し、シナジー効果を高めることができると思うようになってきました。1955年、両国の間に外交関係が樹立されて以来50年を経て、今や、私たちの関係は第二の50年に入ったといえます。最初の50年は日本が石油を買い、サウジアラビアが日本の工業製品を買うといった関係が中心でした。前述のとおり、日本の技術とサウジアラビアの資源の相互補完関係が成立していました。これからの50年はどうでしょうか。どのような50年にしていったらよいのでしょうか。これはまさに、日本、サウジアラビアの両国に与えられた課題であり、挑戦であります。(二)両国で、過去10年余の間に行われた要人の往来について言及してみたいと思います。1998年、アブドッラー皇太子(当時)の日本訪問は、両国の関係を新たな次元に引き上げるきっかけをつくりました。その後2003年、小泉首相(当時)がサウジアラビア訪問、2006年には、スルターン・ビン・アブドゥルアジーズ・アール・サウード皇太子兼国防・航空相兼総監察官が訪日しました。更に翌2007年、安倍首相(当時)がサウジアラビアを訪問しております。これらの相互訪問を通じ、両国は、戦略的・重層的パートナーシップを構築していくことを誓いました。私は、両国関係の次の50年、少なくとも次の10年、20年を考えていく上で、この戦略的パートナーシップの構築を基本的な指導原理と位置づけていく必要があると考えています。それだけ両国関係には戦略的意味合いがあるからです。そしてそのようなパートナーシップを築いていく上で、私たちは次の3つのことを念頭においていくことが肝要であると考えています。第一に、日本・サウジアラビア間で共通の将来ビジョンを構築することです。じっくり腰を据えた対話を通じ、共通の目標・目的を設定することが必要です。第二に、共通のビジョンができたならば、その実現に向けたプロセスを共有するこ

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