サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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133日本とサウジアラビアの間に「虹の橋」を架けよう大学がサウジアラビアの大学と交流の覚書を調印していますし、女性の交流も始まりつつあります。邦人企業の進出でいえば、大手家電メーカーや金融機関2社がサウジアラビアに事務所を新たに開設しました。私の視点からすれば、前述の全ては、良き種であります。このような種が、苗木となり、やがて大樹に育っていくことが楽しみです。四.アブドッラー国王のイニシアティブ日本とサウジアラビアとの間の戦略的パートナーシップを進めていく上で、アブドッラー国王のイニシアティブに注目したいと思います。アブドッラー国王がその地位に就いて以来、多くの改革が進められています。私は、その中で、特に3つのイニシアティブに注目しています。(一)ひとつは、科学・技術振興へのイニシアティブです。アブドッラー国王科学・技術大学(KAUST)の開校は特筆に価します。100億ドルのプロジェクトである同大学は、国王の四半世紀にわたる構想の実現であるとして2009年9月、開校されました。同大学を、国王は21世紀における科学・技術の殿堂にすることを目指し、この大学を世界への贈り物と位置づけています。歴史を紐解くと、かつて中東・北アフリカ地域は欧州よりも、科学技術の分野において優れていたのです。その後停滞したため、欧州に遅れをとりましたが、イスラームの中には本来創造性があるとの信念のもとに、今世紀におけるいわばルネッサンスを再現するとの強い意志とビジョンを感じさせます。壮大な歴史的実験を行っていると

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