サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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156サウジアラビアの印象 ― 豊かな国とすばらしき人々―その当時ですと、ファハド国王がお迎えくださったと思うのですが、その時の印象はいかがでしたか?渡部 いやあ、私はもう、お叱りを受けるつもりで行ったのですが、そんな雰囲気はまったくなく、むしろ「90億ドルの貢献に感謝します」とおっしゃられました。非常にご立派な方だと思いました。あたたかく迎えていただき、いろいろ勉強させていただきました。サウジアラビアは今、世界にエネルギーを供給しているけれど、原油はいずれなくなる。その石油がなくなったときにも、現在の豊かな生活を維持していかなくてはならない。そのためには、新しい経済活動を作っていかなくてはならないということを話されました。私はおよばずながら日本は、それにできる限り協力しましょう、というようにお答えをしました。こんな話までしてよいのかわかりませんが……。それまで、日本の企業にサウジアラビアに行ってくれと言っても行かなかった。たとえば、アジアの発展途上国なら、人件費も非常に安くてすみます。ところが、サウジアラビアのような豊かな国は、人件費も高いですからね。日本の企業に「大事な国だから」と言っても、なかなかいうことを聞いてくれないわけですよ。―確か1998年に、当時はまだ皇太子だったアブドッラー現国王がいらっしゃった時にも、

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