サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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59より良き未来を約束するためにこんな時刻の夕食は不慣れなものであったが、この時刻に従うことにした。というのも、アラビア語のことわざに「夕食のために昼食をとっておく者は、その敵に笑われることはない。(注:万が一に備えておくべきという趣旨)」とあるからだ。そして部屋に戻り、しばらく時間を潰すためにテレビをつけ、あれこれとチャンネルを変えるが、すべて日本語の放送だったので理解できなかった。しかし、子ども向けのチャンネルを見つけたところ、子どもたちが興味を示し、しばし静かな時間が流れた。ようやく夕食の時間が近づいたので、再び屋上の庭に上ると、そこは宿泊客で賑わっており、音楽バンドは演奏を続けていた。6時になり、夕食を待つ宿泊客はビュッフェへと向かいはじめた。私は席を確保し、私と子どもたちに合った食事を選び、妻に交代した。ビュッフェは数多くの料理から構成され、その多くは野菜やサラダであったが、その横にグリルされた各種肉料理も並べられており、もう一方の側には見慣れない日本食のコーナーが設けられていた。注意深くメインのビュッフェからサラダとグリルされた肉料理を選び出した。コックはその上にトマトソースと私の知らない調味料をふりかけてくれ、それは非常に私の食欲をそそるものだった。9時に部屋に戻り、明日に備えることにしたが、その途中でフロントに立ち寄り、明朝ホテルから大使館までタクシーでかかる時間を確認した。30分もかからないとのことだった。時差ボケによる断続的な眠りを経て、朝となった。そして部屋で朝食をとり、8時半にホテルを出てタクシーで職場へ向かった。タクシーの運転手は、大使館の住所をホテルのフロントで確認していた。タクシーは日本風の建築と産業の進歩を示すビルの立ち並ぶ銀座の広い通りを横切った。信号のところ

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