サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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63より良き未来を約束するために五.「サファル(Safar:ヒジュラ暦[イスラーム暦]2月)」と「サファル(safar:旅)」ラシャーが上の階について聞いてきたので、私は話を続けた。大使館の事務所は3階建てで、住居のフロアと隣り合わせになっているので、その間には楽に移動できるドアがあった。どうやら、住居の建物より事務所の建物の方が新しいようだった。その1階には受付があり、木製の仕切りで4室の事務室に分かれていた。そのうちの2室は外交官用で、2m×3mくらいの広さだった。残る2室は現地スタッフ用の部屋で、2m×1・5mほどの広さで、階段の隣には受付の机があった。2階の階段の先には、20㎡くらいの大使執務室があり、隣には大使秘書用の部屋が2室あった。3階の階段の先には、応接室と3つの部屋があり、そのひとつは赴任する可能性がある同僚のための部屋で、もうひとつは任命が完了し、着任を待っている経済アタッシェのための部屋だった。残るひとつは、大使夫人が倉庫として利用していた。よって、応接室の一部が私にあてがわれることになり、そこにはファイルキャビネットやアラビア語のタイプライターが置かれていた。思わず私は、アラビア語の書類をタイプする人は誰なのかと質問したところ、大使館の現地スタッフのなかにはアラビア語が書けるスタッフがいないとのことで、それは私の業務となることを知った。私は自分のデスクに着き、過去8週間分の外交書類が入った封筒を受け取り、記録を取りながらファ

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