サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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73より良き未来を約束するために私たちは東京での過ごし方について話し、広さはともかくとして、快適な住居を探しており、それが大使館に近い麻布地区であれば申し分ないことを伝えた。彼女は笑顔を見せると、プールの近くにいた日本人女性を指差した。そして、この日本人女性は3階建てのビルを所有しており、各階に2つの小さなアパートがあること、そのうちの1室が数日前に空き部屋となったこと、そしてその部屋に住んでいたのはクウェートの外交官であったことを教えてくれ、彼女と話してみてはどうかと促した。私はすぐにその日本人女性に近づき、自己紹介をして、妻と子どもたちを指し示したところ、彼女はお辞儀をして敬意を示してくれた。彼女のビルに空き部屋があるかどうかを聞くと、あるとのことであった。すぐにホテルの近くにある彼女のビルに歩いて向かった。アパートの間取りは3室であった。両側にそれぞれ、小さなキッチンと、風呂釜のあるお風呂があり、家具つきの畳の和室には大きな服や寝具を収納できる押入れがあった。日本式の内装の美しさが伝わってきた。その部屋の前面には開放されたガラス戸があり、その向こう側には緑のあるテラスが部屋を囲んでいた。彼女は畳の部屋はいろいろな使い方ができ、夜は寝室として、昼間は歓談の部屋としても使えると説明した。家賃は月200ドルと光熱費であった。ただちにこの物件に決めた。彼女はアイマンと同い年の子どもと一緒に、この部屋の隣に住んでいた。彼女は賃貸契約書を準備し、私はそれにサインし、最初の月の家賃を支払った。このアパートの近くには、「麻布インターナショナル・スーパー・マーケット」があったので、そこで、生活必需品をいっさいがっさい、冷蔵庫、台所用品、果物、チーズ、お茶、砂糖、ジュースなどを購入した。そして私たちは、大使館から徒歩20分もかからない場所にあるアパートで最初の夜を過ごした。その場所は東京で最も高級な住宅地であり、右側にはあのホテルの庭園があり、左側には公園があった。まぶたを閉じるとすぐに

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