サウジアラビアと日本 ―その素顔と絆―
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92は十分な量であり、パーティーでも客人に提供することができる。公式なときに最上の贈り物はメロンであり、内張りのある木の箱に入っている。その重さは約2㎏あり、値段はおよそ1週間分の給料に相当する。一方スイカは経済的な値段と量であり、鶏肉や卵や牛乳もそうであった。パンに関して思い出すことがある。来日して以来食べていたのはトースト用のパンであった。日本人もアメリカ人の生活様式を取り入れ、朝食はパンにしてそれにバターやジャムや蜂蜜やベーコンをのせて食べていた。パンや肉の食事は日本には従来はなかったものであり、それらがメニューや食卓に上るようになったのは、明治天皇が世界との交易を開くように命じた後である。私がホテルからアパートへ移動した後、大使館に近いスーパーでパンを1斤、つまり20スライス分買ったのだが、それを1回の食事で食べてしまったので、翌日同じスーパーに立ち寄って4斤まとめて購入した。翌日の朝、大使の秘書が私に2日分のパンを買ったのかと聞くので、そうだと答えた。どうしてそんなことを聞くのかと質問したところ、大使秘書が答えるには、スーパーから大使館に電話がかかってきて御礼を伝えるとともに、1日であれだけのパンを消費する家族は何人家族なのかと問われ、さらに顧客のためのパンの在庫がなくなってしまったので、できれば、今後は前日までに必要なパンを注文してもらえると助かる、と伝えてきたらしい。秘書は怪け訝げんな表情で、本当に1日でパンを1斤食べたんですか。それとも2日連続でパーティーをしてパンにいろいろなトッピングをして前菜として提供したんですか、と聞いてきたので、私は秘書に、スーパーにこの2日間の迷惑をお詫びするとともに、毎日1斤のパンを注文したいと伝えて欲しいと頼んだ。私たち家族は次第にパンの消費を控えるようにして、隣人から学び、タイ米と野菜を主食にするよう

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